保湿剤使用時の注意点

複数の肌のトラブルを抱えておられる方々にとって、各部位で悪しき症状が異なる自らのスキンケアに要する時間労力、更には各種アイテムの購入に要する費用面の負担が少なくありません。時に多忙な毎日の中、本来であれば細心の注意を払っての実践が必要な、保湿を軸に据えたスキンケアが大雑把となり、「とりあえずやったからOK」的な感覚に陥りそうになる場面も見られるかと思います。しかしこれは大変危険な兆候であり、トラブルが生じている肌のケアに際しては、面倒でも必ず各部位にマッチした対応が不可欠です。

たとえば保湿剤の使用にスポットを当てて検証した場合、ニキビケアに用いる保湿剤をそのままアトピー肌に用いるのは危険です。いずれも患部の常用改善用のアイテムという点では共通した効能を期待しての使用となりますが、ニキビ用保湿剤の含有成分はアトピーには刺激が強過ぎ、結果更なるダメージを届けるリスクが否めません。

また保湿とは水分を皮膚表面上に与えた上で密封する作業であり、このフタの役割を担うのが保湿剤です。誤った解釈から保湿効果を焦るあまり、保湿剤ばかりを適量を越えて過剰に用いてしまえば、単に痛んだ皮膚上に重たい無意味なフタを構築するだけの作業となってしまいます。大切なのは単に「今日も保湿した」なる事実確認ではなく、その作業内容なのです。