保湿剤使用時の注意点

複数の肌のトラブルを抱えておられる方々にとって、各部位で悪しき症状が異なる自らのスキンケアに要する時間労力、更には各種アイテムの購入に要する費用面の負担が少なくありません。時に多忙な毎日の中、本来であれば細心の注意を払っての実践が必要な、保湿を軸に据えたスキンケアが大雑把となり、「とりあえずやったからOK」的な感覚に陥りそうになる場面も見られるかと思います。しかしこれは大変危険な兆候であり、トラブルが生じている肌のケアに際しては、面倒でも必ず各部位にマッチした対応が不可欠です。

たとえば保湿剤の使用にスポットを当てて検証した場合、ニキビケアに用いる保湿剤をそのままアトピー肌に用いるのは危険です。いずれも患部の常用改善用のアイテムという点では共通した効能を期待しての使用となりますが、ニキビ用保湿剤の含有成分はアトピーには刺激が強過ぎ、結果更なるダメージを届けるリスクが否めません。

また保湿とは水分を皮膚表面上に与えた上で密封する作業であり、このフタの役割を担うのが保湿剤です。誤った解釈から保湿効果を焦るあまり、保湿剤ばかりを適量を越えて過剰に用いてしまえば、単に痛んだ皮膚上に重たい無意味なフタを構築するだけの作業となってしまいます。大切なのは単に「今日も保湿した」なる事実確認ではなく、その作業内容なのです。

バリア機能の重要性

ニキビやアトピーを発症しやすい方々の皮膚は総じて、一般的な方々と比較して肌のバリア機能が不十分である事が確認されています。ここで「バリア」が指す意味としては、乾燥肌となる事を防ぐ適正な皮脂分泌に因る水分蒸発を防ぐ「バリア」、紫外線や汚れの付着や衝撃など、外部の各種刺激から身体の内側を保護する意味での「バリア」など、色々なシチュエーションで用いられます。

乾燥肌は単に弾力が失われた状態のみならず、潤った肌と比較して外部からの刺激に対するクッション効果を用いての対応力が劣るため、僅かな摩擦で皮膚表面に切り傷を負ってしまうなど、状態そのものが脆弱です。加えて乾燥肌はその悪しき状況に加速度を増す特徴を有しており、状況が深刻となる前の段階で適正な保湿を施さねばなりません。皮膚の表面上の水分と皮脂を適量に調整回復すれば、それに右へ倣え的にバリア機能も自ずと回復します。

また多くの方々の誤解として、清潔感を保つべく過剰な洗顔や入浴に及ぶ事で、大量の水分を皮膚表面上の届けて余分な皮脂や汚れを落とす姿勢が挙げられますが、これは大きな間違いです。刺激の強い石鹸類は患部を更に痛めつけ、入浴や洗顔直後の皮膚は一気に乾燥状態となる事実を正しく理解から、こうした行為の直後に速やかな保湿対応を実践してください。

保湿と乾燥肌の関係

肌のトラブルの発症のキッカケとなるのが、皮膚表面上の皮脂が適正量を越えてしまい、中長期的に汚れた状態で停留してしまう状況です。私達の皮膚は表面から水分が蒸発してしまい乾燥状態となるのを防御すべく、適量の皮脂が表面を覆って保湿作業を担っています。ところが更なる乾燥状態の進行が認められると、より大量の皮脂が分泌されてしまい、結果不要な皮脂が溢れてしまう状況を構築してしまいます。

結果分泌から中長期間を経過した古い汚れた皮脂が毛穴を塞ぎ、新たな新鮮な皮脂の分泌をストップしてしまい、結果乾燥肌改善という元来の働きにブレーキがかかるのみならず、白ニキビと称される初期症状が毛穴に生じてしまいます。ここにニキビ菌が繁殖から赤く変色すればニキビ発症であり、一連の流れからもそのキッカケが乾燥肌と、それを防ぐ保湿効果の不足が原因である事が一目瞭然です。

こうしたメカニズムを理解の上、乾燥肌にならぬために保湿剤を用いたケアが不可欠であり、自身の体質と肌のコンディションにマッチしたアイテムを選択の上、更なるリスクを招かぬ対応が求められます。特に既にトラブルが発症した状況下でのチョイスに際しては、製品の含有成分の内訳のチェックなどの細やかな確認作業が求められます。

保湿を正しく理解する

ニキビやアトピーなど、私達の肌は常に些細なキッカケで発症するリスクと背中合わせである事実は、既に各メディアを通じて配信される無数の情報などを通じ、予備知識的に認識されているかと思います。それと同時に極めて匿名性が強いインターネット上で飛び交うそれらに関しては、信憑性なる重要なポイントが曖昧な一面が否めず、果たしてどの情報が正しく、実践に際してのリスク回避から確かな効果が得られるかとなれば、その判断に窮しても不思議ではありません。

お肌のトラブル予防を語るに際しては「保湿」の二文字がスルー出来ず、至る場面で目や耳に飛び込んで来ます。勿論その意味を正しく理解から実践されている方々が大勢おられる一方、誤情報を鵜呑みにしてしまう、あるいは独自の解釈での実践が実は的外れであるケースも見られ、結果自身の肌に更なるダメージを届けてしまえば本末転倒です。とりわけ既にニキビやアトピーが発症してしまい、皮膚の状態が非常に脆弱な方々の場合、更なる症状悪化防止からの改善に際しては、単なる予防とは比較にならぬ程、細かい部分への注意と配慮が欠かせません。

ここでは今一度原点に立ち位置を写し、肌の保湿とは具体的にどのような対処法を指しているのか、更には既に肌にトラブルが生じてしまった時点からの保湿に際し、見逃してはならない注意点は何なのかなど、全ての方々にとっての「おさらい&再確認」となる作業を、ご一緒に進めさせていただきます。